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ファンタジー小説「妖怪アパートと幽雅な日常」、オススメしたい理由

有名作家香月日輪先生のファンタジー小説であり感動作の「妖怪アパートと幽雅な日常」の感想をご紹介します!

「妖怪アパートと幽雅な日常」は全10巻の本編に、番外編、コミック化、アニメ化されている人気作です。

世界観にハマるとページをめくる手が止まらなくなりますので、お忙しいときはご注意ください。

「妖怪アパートと幽雅な日常」 データ

書名:「妖怪アパートと幽雅な日常」

著者:香月日輪

講談社〈YA!ENTERTAINMENT〉版 2003年より全10巻、番外編3巻

講談社文庫版 2008年より全10巻、番外編3巻

 

漫画版:2011年から2020年7月現在20巻、刊行中。

「妖怪アパートと幽雅な日常」あらすじ

両親を亡くした男の子、稲葉夕士は高校入学を機にそれまで暮らしていた伯父夫婦の下を離れ、学生寮に住むことを決断します。

しかし学生寮が火事で全焼していまい、困り果てていたところに前田不動産で「寿荘」というアパートを紹介されます。

しかし実はそのアパートは妖怪アパートだったのです。

そこは住人たちの中には妖怪もいて、人間もいるというちょっとおかしなアパートでした。

しばらくそのアパートに住んだあと、学生寮が再建され稲葉夕士は学生寮へと移り住みます。

ところが寮生とうまくいかないこともあり、稲葉夕士はもう一度妖怪アパートに戻ることを決めたのでした。

そしてその後、ひょんなことから魔導書「小ヒエロゾイコン」の主となった稲葉夕士は、妖怪たちや不思議なものたちとの縁を深め、さまざまな事件に巻き込まれていくことになるのです。

またアパートに住む人間は除霊師のたまごだったり、詩人だったり、画家だったり、霊能力者だったりして、彼らと交流することで、稲葉夕士の世界が広がっていくのでした。

「妖怪アパートと幽雅な日常」から学べること

妖怪という存在を迷信の一言で切り捨てるのは簡単だけれども、それでは古くから伝わることのうちの大切なことが見えてこないんだということがわかりました。

人間が成長するためにはさまざまな人や生き物などとの交流が欠かせず、たった一人では決して成し遂げられないということもわかりました。

そして縁というものがとても不思議なもので、大切にしなければいけないものだとも学びました。どんなことがあっても前を向くことの重要性を知りました。

「妖怪アパートと幽雅な日常」が役立つこと

「 君の人生は長く、世界は果てしなく広い。肩の力を抜いていこう」。

この本に登場する霊能力者である龍という人物の言葉です。

私はこの言葉がとても好きで、忘れずに心に持っていたい言葉だと感じます。

どうしても「がんばらなきゃ」と肩に力を入れてしまうことは多いものだけれど、もう少し肩の力を抜いて、自分らしく生きていくことに重点を置いていこうと思わせてくれます。

この本から私は自分を奮い立たせたり、励ます言葉をたくさんもらったので、それを人生の中で役立てたいです。

「妖怪アパートと幽雅な日常」の感想

妖怪好きな私は、妖怪アパートに住んでみたいと思いました。

どんなことにもいい面と悪い面があって、悲しみはあるけれど、負けないでがんばっていこうと思える本です。

そして、自分に命があることを素直に感謝できる良作です。

「妖怪アパートと幽雅な日常」がイマイチな点は?

主人公である稲葉夕士とそのまわりにいるアパートの人間たちが、稲葉夕士が巻き込まれる事件について話をしたり議論するときに基本的にアパート内だけで話して完結してしまうところがイマイチだと感じました。

たとえば事件の首謀者や関係者と一緒に、同じ空間で話をするようなら、もっと説得力があったのではないかと思います。

「妖怪アパートと幽雅な日常」 オススメ理由は?

「妖怪アパートと幽雅な日常」は、2004年に産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞している良書ですが、もちろんかたぐるしい小説ではありません。

お話が面白く、熱くなるセリフもあり、小学生から大人まで楽しく読める作品です!

この夏に、読書習慣を身に着けさせたいお子様にも、ぜひおすすめします。